【report】2022-03/26-27 tour du canton de l’estuaire

レースレポート

stage1


目標

今回の遠征最後のレースとして出来るだけ上位でフィニッシュしたい。こういった具体的な数字として目標を掲げられないのは、体調不良から回復したもののコンディションの低下と喘息症状が残っている為、どれだけレース展開に当てはめて行けるかが不透明だからだ。

st.1で総合に絡めればそちらを最優先するし、それが難しいようであればst.2のステージ狙いという事になる。 こういった2日間のステージレースはst.1の逃げ又は精鋭集団によって決まる事が多いと振り返っているので、まずは逃げのチェックに入ることは自分の中で優先事項に決めた。


展開

追い風基調という事もあり、予想通りアタック合戦が続く。速度域が高いので他人を利用して出来る限り力を使わずにアタックに参加する回数を増やしていく。爆風という訳ではないものの横風を利用したアタックも多く、先頭のエシュロンに加わって後続と離れる時もあったが決まらない。

日本チームとしては序盤に落車トラブルがあったようで、先頭で対応したのは自分と西本選手のみ。アタック合戦は長時間に渡り他チームは勿論、自分も消耗を感じる展開に。

そして少しペースが下がったところで横風を利用した7人ほどのアタックが発生。自分は直後の4人の第2便から反応する事が出来たが横風の影響もあり数的不利で追いつかないと判断。結果ここでの第1便のみが先行する形になり、自分は脚を使う前にプロトンに戻った。しっかり見える位置にはいたものの、その時はすぐに反応できない、後ろ回転のプロトンの流れにいてしまった。(前に詰まった)

そのまま先頭付近でレースを進めるがgpmを中心に苦しむ展開が続く。徐々に余裕が無くなり後退する時間ができてしまい、そのまま最大の横風区間に入ってしまった。

今レースに元プロを2人起用したaix en provenceの攻撃によりプロトン後ろはじわじわ千切れていく展開。自分も我慢の時間が続いたがいよいよ離れてしまう。しかし流石に1チーム少人数での攻撃も長続きしなかったようで、踏み続けて復帰できたのは良かった。

しかしその直後に横風による煽りで落車が発生。自分ら20人ほどがプロトンから離れてしまう。引き続きエシュロンを組んで先頭復帰を目指して踏んでいき、再度合流する事は出来た。しかしこういった動きで脚を無駄に使う展開に。

そのまま周回コースに入ると2周目に散発的なアタックが発生。プロトンは全員の脚が消耗している印象で抜け出せなかった選手は遅れ集団になっていく形だった。チームメイトの西本選手と山下選手はこれらに反応し第2集団フィニッシュ、自分は余裕がなく何とか第3集団でのフィニッシュとなった。

顔やばいけど、いろいろな要素できつすぎた。笑




考察など

個人的には非常に難しいレースになった。2人でのアタック反応、横風に対する位置取りミス含む消耗、暑さ、体調不良によるコンディションの低下、喘息症状と厳しい要素が揃った。

さらに言えば横風区間で千切れて追い込んでからは脇腹の痛みも発生。ひたすらに苦しいレースだった。

レースとしての反省はやはり横風に対する重要度の意識が保てない事。脚があれば先頭にいる事が出来るが、消耗してくると自然と位置を下げてしまう。結果より脚を使う展開になってしまっていることをもう少し理解するべきだと感じた。

また体調不良に対してコンディションは充分ではなかったものの、確実に回復傾向だと感じられたのはよかった。(競技が出来たのはよかった)

しかしその中でも喘息症状が酷いのは少々気掛かりであり、改善が見られないようであれば素直に病院にいこうと思う。 また、遠征最終戦(ステージレース)という事で久しぶりに無理して脇腹ダメージを与えて走り切ってしまった。

以前に比べてコントロールは少し効くようで、キツい展開の時は死ぬ気で耐えて(症状も和らぐ)、少しペースが下がったところで緩める(回復させる?)イメージで向き合うことは出来ている。 しかし結局アドレナリンに頼っているだけなのでダメージがある事は確かなのでしっかり回復させる事に専念したい。

stage2


目標

総合でも5分以上遅れていた上に、チームメイトも狙うのは難しいという事でステージを狙う事に。 st.2という事で総合に関係なければ逃げにもチャンスがあるという事を共有した上でスタート。勿論昨日の身体の状態がよくなかったことから、自己判断はしっかりするように心がけた。

📷 direct velo


展開

序盤は向かい風傾向だった事もあり、2人などの散発的なアタックが続く。 自分は昨日与えたダメージが大きく、今日はレース前自転車に跨ってから常に脇腹が痛かった。
しかし、アドレナリンが出て身体がレースに馴染めば(わかりにくい表現ですみません。)何とか走れるだろうと判断し出走した。

最初の15分は本当に痛くてDNFがチラついたが、集中力を高めて行くと痛みを感じないように。 痛みがある時間は集団の最後尾付近で誤魔化していたものの、無くなるとすぐ先頭でアタックに備える事ができた。

レースが進む方向が変わり、追い風貴重になったところでアタックの反応開始。人数も乗せてくるようになったので決まる気配があり、3発反応し抜け出すものの吸収を繰り返す。きついなと感じた次のアタックに西本選手が反応してくれ、7人程の逃げが決まる事になった。

プロトンとの差は常に1分30秒から2分で保たれたものの、これにより自分はとても脚を残す事が出来た。幸い脇腹の痛みも激しさを増すことはなく、回復に充てられたと感じている。

終盤に向けて距離を消化し、周回コースに入る20km程前から集団が活性化し始めた。この動きで90km以上逃げた西本選手は吸収。そのあとも山下選手と共に位置取りに協力してくれたのは助かった。 横風の対応が素早いベルギーのチームを目標に定め、先頭付近を常に維持したまま周回コースに突入。

コースは2カ所の平坦横風区間と登り→横風の系3カ所ポイントがあり、aixの元プロ選手達による攻撃が始まる。 これにより後ろの選手は次々とドロップしていき、残り3周に入る頃には50人ほどの集団になった。

前ステージに比べ脚を貯めながら走れていたので、アタックも視野に入れながら多少脚を使ってでも前を維持する。今回の周回は狭い道の割合が多く、予想以上にストレスフルな動きが多かったが経験で案外対応出来たのは良かった。

残り2周からは更に集団が絞られた印象があり、残り1周では40人程度に絞られ、そのまま横風区間を越えて残り2kmから最後の登りへ。そこでアタックが発生し、その直後の横風もあり集団は八個ほどに分断(あくまで目視と感覚)。

自分は全力を尽くして踏んだものの後ろ側の集団につくのがやっとで、そのまま先頭から数秒つけられた形でフィニッシュとなってしまった。


考察など

序盤の脇腹の痛みや喘息症状を考えるとしっかり力を出し切ってフランスのレースを再び走れたのはとても嬉しかったし、とても良かったと思う。

st.1に比べればミス自体は無く、自分の感覚通りコンディションが計画通り、完璧に近くなければ上位に絡む事は難しいという事の再確認となってしまった。

しっかり最後の登りも反応出来て、先頭でスプリントしていたとしてもtop10は難しかったかな?等と振り返るが、最低限そこまで行きたかったのは本音。素直に悔しかった。体調不良がなければ確実にそこまでいけただろう、と考えると何とも言えない気持ちにはなる。(結果論なので仕方がない)

遠征最後のレースでやっと修正が効き、少し形になったところで帰国なのも寂しさに溢れるが、言い方を変えれば手応えを感じる場面は確実にあった。(勿論この前の爆風横風のレース等、手応えが無さすぎて苦しい感情になったレースもあった)

ひとつ言えるのは今回の遠征は今までの地方と違って非常に横風に苦しめられ、経験値になった事。上位には絡めなかったがレースの都度修正をして今回のst.2では比較的横風に対応出来たこと。まだまだ甘い事が多いものの、得るものは充分にあったと感じる。 まずは体調を万全に戻し、今年は真っ直ぐを見て引き続き努力を続けて行こうと思う。

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