成長して再び触れるもの

Hiryuブログ

お久しぶりです。香山です。先日のレポートのように今年も無事シーズンがスタートしました。今回有難いことにもナショナルチームu23の欧州遠征に参加することが出来、フランスで無事に約一週間が経ちます。

今まで多数の問題、人間関係、故障、色々なものを乗り越えて再び立つこの地は違う景色に見え、違う深みを感じることが出来ています。

最初に訪れたのは18歳、約1年滞在し何物にも代えがたい財産になった19歳、コロナと故障で断片的だった20歳、そして様々な事情から仕方なくこの地を離れた21歳。常に目指す場所、考えるベースとなって忘れなかった本場に短い期間ですが帰ってくることが出来ました。

正直出国前は緊張していたし、忘れてしまった知識もたくさんありました。よく言えば初心に帰ったような気持ちで自分と向き合うことは出来ましたが、20歳の時のような悠々とした感情はありませんでした。

現地に着くと聞こえてくるフランス語(とは言ってもコロナも影響し、以前空港は閑散としていましたが)、自分の場合はレースしに来たのだという緊張と期待が混じった感覚。たったの一年ぶりなのに懐かしさと共に気が引き締まる思いでした。

僕は2021シーズンから環境の変化、故障の克服、能力の強化を求めて国内を主戦場を移し、弱虫ペダルサイクリングチームにお世話になりながらレース活動を続けました。その中で学んだことは幾多に渡り、サイクリングとして重要な事、強くなることから社会における基本的な事までたくさんの事に色濃く触れることが出来ました。

そういった事を学び、自分とまっすぐ向き合う機会を得た事で以前より謙虚に、虚勢を張ることなく物事に触れることが出来るようになったのです。誇りをもって活動はするけど、絶対相手を比較したりノーリスペクトで接したくない。そう感じるようになりました。

懐かしい感覚


今は貸し家とは別に、家主のご夫妻が住むお家で暮らしていますが、まだまだとは言え些細な会話をするたびに自分があの時と同じくらいはフランス語を覚えていることに驚いています。そして再生ボタンを押したように蘇る知識も多く、不思議な感覚とたのしさを思い出しています。

周りの選手も勉強熱心で、気づけば教わる側から教える側になったのだと自覚しました。僕もまだまだ未熟で知らないことばかりで皆からたくさんの事を勉強させてもらっているけど、自分が今まで見て感じてきた事が皆にとって価値になってくれている事はとても感慨深いです。誰かの笑顔に繋がったり、経験に繋がったのならやってきて良かった、そう感じるようになりました。

総括すると、これからも本当にたくさんの事を経験して、選手としても人間としてもどんどん実力をつけて成長していきたいと改めて感じられた一週間になりました。こんな経験が出来るのだから自転車には感謝しかないし、本気でプロになりたいと思っています。プロになったらきっと見える世界も経験値も桁違いで、「まだ見てないもの、触れてないもの」がたくさんあるはずだから。

もうu23最終年として余裕はないですが、一つ一つを大切に、感謝を忘れずに活動していけたらと思います。来週はいよいよelite nationalカテゴリのレース。引き続き妥協せず取り組んでいきます。

きついトレーニングの日はご褒美
有難いことに仲良くしてもらっています

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