2019-06/24【report】 tour de la caba

レースレポート

山岳ステージレースであるtour de la caba。ステージはラインレース、TTT、周回コースという3ステージ設定のカテゴリー1。

Etape1

Distance  135km
Up 1752m ↑
Results  34eme

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Etape1はラインレースで、山岳を含みアップダウンを繰り返すレイアウト。序盤からアタック合戦は激しいものになり、結果的にCorbasは選手を送り込むことが出来なかった。

自分が先頭に位置していたタイミングも多かったが、勢いのあるアタックに躊躇してしまった事が多かった。ここでの動きは非常に重要な上、躊躇してしまう正当な理由は無かったと言える。1日目の順位/タイムが短いステージレースでは重要な為、大きなミスだったと言える。

逃げが決まってしまい自分たちとしては追わなくてはいけない、または追走を作らなくてはいけない展開になってしまった。
山岳のペースは本格的に厳しいものでは無くしっかり対応する事は出来たものの、足へのダメージは着々と溜まっていった。

終盤、alexと先頭付近の有力チームと共に追走がかかる(場合によってはかける必要がある)事を話し、自分は先頭6番目以内をキープする。アップダウンを繰り返すレイアウトの中でアタックがかかるがしっかりと反応する事が出来た。


残り30km地点の500m/斜度10%のパンチのある坂でアタックが掛かり、そこにもしっかり反応する事が出来た。


問題はその後のアタックに反応する事が出来ずプロトンに取り残されてしまったこと。心拍数というよりも、脚が終わり始めていて反応が困難だった。


その後は回復傾向が見られ、プロトンからのアタックにはほぼすべてに反応、最後のスプリントも6番手ほどで終え34位でフィニッシュした。先頭の逃げから+2:25、alex、valentinの追走集団から+0:30ギャップがあった。

この日は完璧とは程遠い内容になってしまった。アタックのフォローの躊躇、corbasが逃げに乗れていない展開、終盤のアタックにも反応出来ずと改善の余地が多かった。後手を踏む展開は苦いもので、繰り返さない事が大切だ。

etape2


TTT
Results  +22s


下り基調のTTTと危険要素の多いものとなったetape2.
コーナーも多く存在し空中分解というよりは落車の恐れがある為、極力ノーリスクで走る事になった。結果としてはまとまりがあり、危険な状態にもならず計画通りといったものになったと思う。声かけを含めミスは殆ど無かった。

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【全員まだまだ余裕を感じられた】

etape3


Distance 91km
Up 1672m↑
Results  41eme

etape3は今までのカテゴリー1のレースで一番爪痕を残すことが出来たものになった。距離こそ短いものの、非常に癖のある周回コースであった。


基本的なレイアウトはまず周回をいったん抜けて平均斜度7%程の峠を登り、lap2,lap3で通る周回に合流する。周回のゴール前10kmが鬼門で下り6km、上り4kmほどの割合。下りが過去に類を見ないレベルでテクニカルであった。
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下りは ・平均斜度12%程、max20% ・コケ、砂利有り ・ガードレールなし ・車幅車一台分 ・斜度ゆえに直線区間は75km/h越え ・180°ターン3か所(フルブレーキング)


上りは ・序盤が20%を約1km、中盤は10~12%、終盤は約7%の4km。


という具合。神奈川民にわかりやすく例えるなら上りも下りも和田峠だろうか。フランス(ヨーロッパ)のデンジャーな下りを経験出来、細かいことだが限界値が上がったように感じる。

自分の仕事は40km地点までalexのアシストに回る事。それを過ぎれば自由に動いていいというものだった。

スタートしてから前に上がり、散発的なアタックをチームメイトと共に潰していく。

最初の山岳は先頭で入り、アタックは全てに反応。前日のように後手を踏む展開はまずいし、何よりも強豪に前待ちされて総合に関わる選手による分断・合流が起こりうると考えたからだ。


結果的に山岳ジャージを狙う選手とそのチームメイトと抜け出し、GPMを通過。正直山岳ポイントをスプリントしてぶんどる事も出来そうだったが、ポイント0だったので脚は使わない選択を取った。


山岳ジャージの選手はプロトンに戻り、2人になったが先頭交代は拒否。あくまで自分の狙いはalexを助ける為の前待ちに絞っていた。しかしタイム差は広がり、DN2の選手2人(charvieu chvagneux isere cyclisme🔴)(team U cube 17🔵)が合流。4人逃げが形成された。 


自分の目的は変わらないのでオーダー通りツキイチで様子を見た。しかしタイム差は広がる一方だったので少し頭を切り替える必要があり、展開も変えていく必要があった。可能性として見えたきたのは

 ①ステージ優勝(総合に関係無いため(総合で2分差がある)) 

②望みは薄いがタイム差を取ってフィニッシュすればカテ2総合ジャージの取得 

のふたつ。

タイム差が1分を超えたタイミングでローテーションに参加。非常に厳しい山岳を3回超える必要があるので使う力は最低限までセーブした。最高でタイム差は2分まで広がり、4人の協調体制はある程度しっかりしていたと思う。
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【非常に危険な下りを進む逃げグループ】


大きく動いたのはlap2、二回目の山岳でDN2の選手(team U cube 17🔵)が脱落、そして後ろからcharvieu chvagneux isere cyclisme🔴の選手(二人目)が単独合流。変わらず4人逃げになったが、合流した選手が総合射程圏内の選手だったため再び自分はツキイチに。

ローテーションに加わる時も限りなく短い時間のみとした。あくまでエースは絶好調のalex、そして全力で逃げてタイム差を開きたいcharvieu chvagneux isere cyclisme🔴の二人。けん制するような状況であれば確実に協調体制を築く必要があるが、僕としては美味しい展開になった。


プロトンもリーダーチームであるpro immo(DN1)が本気の追従を始めタイム差は縮まっていった。30秒まで縮まった700m程の上りでcharvieu chvagneux isere cyclisme🔴の総合選手がアシスト選手に向かって「速い!」と言ったのを確認。


そのタイミングで単独アタックに出た。アシスト選手はエースを待つことしかできず、一人は死にかけと絶好の条件だった。

もしプロトンが総合の選手を吸収したら総合に関係ない自分の単独逃げに対し落ち着くかもしれない、そんな事を考えながら踏んでいく。

途中ドリンクの糖分がバイクのワイヤー部分で乾き、インナーからアウターへ変速出来なくなるトラブルもあったが水で流し復活させるなど頭の余裕もある程度あった。(ロスしたには違いないが)

10秒近くギャップを取ったものの残り15km地点で逃げ集団に再度吸収され、そのあと直ぐにプロトンにキャッチされた。残り約13km地点での吸収。

その後も何かしたかったが身体は完全に終わっていて大きく遅れてフィニッシュした。+6:13

総合37位+9:00

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【カテ1でのアクションはモチベーションに繋がる】

総評


第1ステージこそうまくいかなかったが、TTT、第3ステージはチームに貢献した上でステップアップと呼べる動きが出来たのではないかと思う。


特に第3ステージは明確な動きが出来、大きな選択ミスも無くやり遂げられたのは良かった。厳しい山岳ステージで2/3を逃げ続けられたのは大きな自信に繋がった。


ジュニアギアを卒業し、大人ギアを使い始めた今年は斜度が厳しくなると苦しくなってしまう事が多く、レースがなかった3週間で意図的に練習に組み込み続けた効果を実感できた。

また逃げることによって山岳賞ジャージの獲り方を学べた。今までのカテ1、エリートナショナルでの山岳賞ジャージは遠いもの、(プロトンにいる為殆どその戦いを見れていない)という感じだったがこれからは狙いを定めれば可能性を充分に感じることが出来た。

リザルトには結び付かなかったが、評価には繋がりエリートナショナルのステージレース(tour du pays roannais)選出に繋がった。これからもステージレースが続く重要なポイントなので最善を尽くして挑む。
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【本当に下りがやばかった。でも少し、楽しかった。】

📸patrick dorckel

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