132km (84.8km+23.8×2)
結果…DNF
人生で始めての世界選手権。目標は世界のプロを目指す同年代との差を確める事と、経験を積む意味を込めての完走。
レースがスタートすると分かってはいたが、今までのネイションズカップとは比較にならないほどの密集度で驚く。なんとか前方に位置してローリングを終えようと思ったものの、ロータリーを遠距離の方から回ってしまい集団後方に位置してしまう。出場人数も多く前方ではヨーロッパの強豪国が固めているのもあり上がることが出来ない。どかして上がろうにもスペースが全くなく焦りを感じた。
ローリングが終わると集団は縦一列棒状になる。スピードも速く、正直余裕は無かった。ペースが落ち着いても位置を最前列に上げるには程遠く、落ち着きのない中盤で留まってしまう。
序盤のアップダウンを終えこれからgnadenwald(2.6km/10.5%)に向けて位置取りが重要になる場面で落車が発生。避けたと思ったが自分も巻き込まれ再スタートするものの遅れ集団になる。左半身を打ち、力み脚が攣ってしまったが耐えられる程度の痛みだった。カーペーサーが使えないので20人程の集団で先頭を追いかけるが徐々に差が広がっていく。gnadenwaldを越え、下り基調でトリッキーな市街を終えて周回に入っていく。この時点で前にいたグループと合流したがIglsの登り区間でバラバラになる。ただひたすらグルペットで坦々と走ったがタイムオーバーになり最終周回に入る前でDNFとなった。
【落車の影響で遅れた集団で走る。photo:kei tsuji】
レース総括すると①世界選手権の走りに順応出来ていなかった(ネイションズカップに比べても先頭の価値が大きく異なっていて、前に位置を留めることが全くできなかった。)
②同年代でプロを目指す選手の走りを感じる時間が短かった(落車後、諦めることなく前を追ったが追い付くことは出来なかった。落車は起きるものと言えど、有力候補の大半が遅れていない事から位置取り、落車後のリカバリー·脚力が大きく劣っている事を実感した)
③力に大きな差を感じた(集団の前方に上がれなかった理由の中で最も大きな要因は自分の能力の低さにあると感じた。出力に余裕を持って他の選手を追い抜く事は出来ず、ただひたすら能力の不足を感じた。落車後、集団を追う際もノルウェーとオランダの選手に対して力の差を感じた。まず大前提としてTT能力に大きな差を実感し、世界で戦うためには改善する必要がある)
【今話題のRemco身長は大体同じなのに、まず体付きが違う。】
今回、世界選手権という立場において自分が得たものは大きな経験値と呼べるかは正直疑問である。しかしに現段階で自分の能力が劣っていて世界に通用していない事、位置をキープする技術面(経験値)が足りていない事は明確になった。基礎能力であるLTとTTに大きな改善が必要な上、勝負するにあたって位置取りという作業は好きだが今回は難しく感じ、先頭付近に上がれないのは死活問題と言えるので意識の改善も必要だ。
良かった点は去年から準備を進めてきた事。ベルゲンジュニアの映像を何回も見て、雰囲気が違う事は理解していた。コースプロフィールが出てからは自分なりにコースを分析しベルギ-韓国期間を除き和田峠(3km/10.2%)ヤビツ峠11km(5.8%)でgnadenwaldとiglsを見据えてTTの練習してきた。登りの調子は確実に良い方向に向かっていたように感じた。僕は世界選手権に出たかったのでサボったり手を抜いたりの妥協は一切してこなかった。今年の年間目標を立てた際に一番に最重要に持ってきていた。結果は上手くいかず及ばなかったがそこまでのプロセスは無駄にならないと思う。
結果を受けて思うところもある。ただひたすら悔しいし悲しいが、今まで同様腐っている時間はない。選手生命に関わる怪我をした訳でもないし、何もかも通用しなかった訳ではない。とにかく改善に力を入れ別人を目指していく。
【集合写真 :jcf】
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