2022-06/25【report】全日本選手権RR u23

レースレポート

result 3rd
distance 10km x10lsp 120km
climb 2232m
time3:07:32

目標


優勝。次点で表彰台。この日の為に集中に集中を重ねて準備してきたので意地でも形にしたい。
去年や今までの経験から、しっかり決める算段を立てて動かないと無駄に脚を消耗してしまうコースという事はわかっていたので、冷静に走ることを大前提に作戦を組んだ。

基本的に後半勝負に備え、有力勢がアタックしていても決まらないと判断した場合は無理に追わない。仮にそれが決まってしまってもブリッジ出来る距離感を保ちながら目を離さないようにした。狙う展開としては脚がある選手に動いてもらって、厳しさが見えてきたタイミングで一回で決める事。去年は動く側にいて17位と悔しい思いをしたので、全日本選手権というリザルトのみを狙るレースでは自分をコントロールすることに集中した。

展開


序盤から散発的なアタックがあるものの、完全に泳がされる形な予想以上にイージーな入り。ペースがものすごく遅かったわけではないが、余裕があり全く苦しくなかった。

他選手による留目選手(EFdevo)へのマークを感じ、彼は2周目から動きを見せたが決まる様子はなかった。自チームとコンチネンタルチームに所属する選手が先頭付近で様子を見ている状態が続き、結果的に中島選手を含む4人の逃げが先行。

今回はチームで作戦を立てた訳ではなかった。それでも各自がチャンスをねらって動けた。

今回は去年の失敗から冷静に駒を進める事を意識し、三段坂のペースアップも位置を下げながら脚を貯めて対応。その後の下りで位置をあげて次に備えた。先頭付近で有力勢が動きを見せそうなタイミングでは位置を上げて、いつでもピンチにならないように慎重にレースを進めた。

去年同様、先頭では”逃げを作る”というよりも潰し合って消耗している展開に見えたので、目立った動きをしないで隠れたまま常に様子を見続けた。勿論危険と判断した場合は自ら動ける範囲で、その時は脚を使うしかないと割り切ってステイしていた。

中島選手含む逃げが吸収されると続いて山田選手(早稲田)や寺田選手(ussa)含む危険度が高い逃げが先行。これに五十嵐選手が乗る。チームメイトが乗ったこともありここは様子を見た。タイム差が広がるようであれば、少しでも縮まったタイミングでブリッジを仕掛けることを意識。

危険性がないと判断した場合は位置を下げながら三段坂をパスした。

しかしペースアップもあり、上記2名が先行する形で五十嵐選手含むその他がドロップ。2人vs集団という形で約1分差でレースが進む。これは少し予想外な面もあり、このままだと逃げ切ってしまう可能性もあれば、捕まえて結果的に集団スプリントになってしまう可能性もある。

統制が取れてない集団の中チームで牽引する事も考えたが、まずは有力選手同士で追えないかを検討して実行してみた。しかし周りの選手は意外にも脚がない様子だったので、50秒以下の射程圏内に入り克集団が止まるタイミングを見続けて追走を打った。

この動きに川崎選手(eqa)、平井選手(関西大)が来てくれたので行く事を決意。脚は残っていたので貯金を丁寧に使えば追いつける自信があった。そんな中更に後ろから仮屋選手(kinan)らとチームメイトの岩田選手が合流。脚も意志も揃っていたので声をかけて完全にこのメンバーで決めるように動いた。

ここで先頭の2人をキャッチするのは勿論、集団との追いかけっこを制する事にベクトルを置いていたので意識的に高い出力で引き離しにかかる。残り2周の半分で先頭をキャッチし、プロトンとは45秒差。ここからも脚を止めず坦々といけるペースでローテーションを続けた。。

抜け出し、「行くか。」と声をかけた後。川崎選手が同じ意思でしっかり踏んでくれたのがうれしかった。
作戦通り決まった先頭グループ。

最終周回に入る時には先頭は6人。岩田とコミニュケーションを交わし、攻める姿勢をもって駒を進めた。最後の三段坂に入り残り3kmから牽制が始まる。岩田が積極的にジャブを打ってくれたので、周りの選手を見ながら三段坂の最後手前へ。
少し緩んだ様にも見えたので岩田のカウンターでアタックし抜け出すものの、狩屋選手らのアタックを筆頭に3段目で吸収されてしまう。それに合わせる様に自分も全力を尽くしたが、三段坂の最後で離されまう。

仮屋選手が一番脚がある事はわかっていたが、崩すことが出来なかった。

岩田と平井選手が合流してきたのでしっかりローテーションするものの仮屋選手との差が縮まらない。

本気で追っていたが、最後1kmを切ったs字コーナーで追いつかないと判断し、計画を次点に移す。最後は逃げ集団内で話していた通りに岩田がアタック先行し、自分は平井選手の後ろにつく。そのまま岩田は2位を射止め、マッチスプリントで自分が3位でフィニッシュした。

勝てなかった。

考察


悔しい。1位を狙って組み立てたので手に入らなかった事は悔しくて堪らない。

ここまでtojや熊野の失敗を経て集中した毎日を送ってきた。食事、体調管理、睡眠、メンタルコントロール、トレーニング、戦略立て、色々気を張らせて挑んだ。その上パズルを当てはめてレースをメイクしたにも関わらず勝てなかった。

普段はjproツアーを中心に逃げを打つのが好きな自分。その中で今回はチームメイトの入部選手をはじめ、色んな局面で学んだことを今回は活かす形となった。だれがどんな思惑で動き、それに対してどう反応があるのか。展開に対して自分がどう当てはまっていくのか。常に集中し考え、絶好のタイミングで価値が狙える追走→先頭グループを作れたことは自分の中ではいい評価を与えて良いと感じている。

全日本選手権は1位を本気で狙うレース。この場合積極的な動きというのは勝つための動きと判断なのではないか、という去年の反省を活用することが出来たのは今までのチャレンジと失敗の成果だと思う。

それに加えここまでの取り組みや気持ちが今までで1番集中したものだったのは事実で、競技に向き合う自分にとっては大きな経験とプラス要素になったとは思う。

そしてダブル表彰台という形が残った事は自分にとっては最低限の報いだの感じる。しかし、満足出来るわけもないので引き続き上を目指していく。来年からはエリートカテゴリーに上がる事を自覚し、もっと力のある選手になる為の努力を続けようと思う。

今回の一連の過程は120%全力で挑んだ”通過点”に過ぎないという事を理解し、今後も集中して活動していく。



camera : kensaku sakai

コメント

タイトルとURLをコピーしました