stage1 信州飯田
result 43
distance 119.5km
climb 2458m
目標
飯田ステージはアップダウンのコースでタフであるものの自分には向いているレイアウトだと感じていた。休める区間が短く、どれだけ脚を貯められるかも求められるような展開になると予想していた。 逃げに行きたい気持ちもあったが試走で集団有利なことは明確であったし、直前3日間の歯科矯正トラブルによる炎症の影響で体調が不透明であったため基本的にステイを選んだ。
展開
2周目の登りからから総合勢によるペースアップがあり、かなりの出力でkomを目指す展開。それ以降のアップダウンで大きくペースアップすることはないものの、毎周回登りでペースアップが起きるため確実に脚が削られていった。
感覚自体は悪くなく、ペースアップにも比較的落ち着いて対応する事が出来た。基本的集団が割れてしまうこともあり、その後くっ付くとしても不安定感は拭えない状態に。 残り5周でのペースアップで有力選手ばかりが残るような形で集団が先行したため自分もそこで耐える判断をした。
しかし、komを終えた後のアップダウンで結局ペースダウンして後続と合流。オールアウトとまでは行かないもののかなり脚を使ってしまったので好ましくない展開となってしまった。 今回は早くもこの辺りから足がピキピキと攣り始めてしまい、残り4周のペースアップでドロップしてしまった。 そこからは脚を攣りながら何とかグルペットで耐えて完走した。
考察
まず直前の3日間で歯茎の炎症(継続的な激痛)が起きてしまい、前日の調整走までまともにバイクに乗れなかったことは大きく影響しているとみている。合宿や試走含め良いトレーニングを積むことは出来ていたが、それに対して充分なリラックスした回復と調整ライドを積むことが出来なかった。
そしていきなりの高強度レースの為身体は勿論、脚が全くレースに対応しなかった。今回のケースでは脚が攣った要因は殆どそこにあるとみている。(体の冷却、水分補給、カロリー摂取は意識的に行っていた。) 僕はステージレースで後半に向けて調子が上がっていく対応なので様子を見ながら毎日出せる力を出して挑んでいきたい。
stage2 富士山
result 54
distance 78km
climb 2600m
目標
前日は万全では無かったものの、それに比べ調子は上がっていると推測してスタート。総合でも大きく遅れているものの、どれだけの順位でフィニッシュ出来るか試してみたかった。
展開
序盤の周回は可もなく不可もなく。逃げに行くつもりはなかったので休める位置で出来るだけ脚を温存しながら走った。 最終周を終えて富士山を目指すにあたって入部選手がけん引してくれたので先頭で走ることが出来た。
内田選手と共に位置取りを含むペースアップに耐えるが、この時点で自分はいつもよりきつい事を自覚した。 そのまま富士あざみラインに突入すると、じぶんはすぐに先頭から千切れてしまった。全く力が入らず、Wも心拍数を落ちていく始末。うまく身体をつかえない感覚と苦しさのみが残り全く進まない。 そのまま20人以上に抜かれ、下から数えた方が早い順位でフィニッシュした。
考察
振り返れば調子は最悪だった。上位を目指すどころか命からがらフィニッシュという結果になってしまった。 こうなると直前の調整トラブルもさることながら、根本的な状態の悪さが見え隠れしているのかもしれない。合宿含め調子を一気に上げるトレーニングプログラムで進めたことに対し、休養の量(言い換えれば質)が不足していた可能性もある。 明日は大きく期待できない状態ではあるものの、ステージレースは不確定要素が多いので回復することを期待しながら身体を休めることに集中する。
stage3 相模原
result 63
distance 105km
climb 1619m
目標
今日は逃げる事だけを考えてスタートした。天気は雨で一日中土砂降り。不確定要素は多い方が逃げは決まるので嬉しいとすら感じたが、想像以上の雨量だった。
展開
予想通りスタートからアタック合戦が始まる。去年のtojは勿論、他のレースと比べても少し経験値が付いたのか冷静に判断する事が出来た。 総合上位勢のアタックが決まる事はほぼ無いと見ていて、一番キツい地点で発生する山岳賞の争いがある事もポイントだと考えていた。(そのあとペースが緩むため)。
良いアタックが発生するものの、チーム右京が中心となってペーシングする為決まらない。また、決まったように見えても総合上位勢(5〜10位)がジャンプを狙う為ペースが上がり、逃げとのギャップがすぐに縮まってしまった。
チームからは入部選手が何発も行ってくれたので様子を見ながら自分も積極的に動いていく。総合から明確に遅れていて克力のある選手が決めてくると思っていたので要所要所で捌いて行った。
残り5周完了時のkom前で良いペースのアタックが発生し、総合上位勢と山岳賞勢が止まった。その時に踏みやめずに先頭に行くと5〜6人の逃げが行っていたので直ぐにジャンプ。30秒〜1分程踏んで合流し、逃げが決まった。
そこからは段々とローテーションで先を目指す。残り3周辺りから明らかに周りの選手の方が脚がある事を感じ始め、たまにスキップしたりうまく立ち回る。しかし綺麗なローテーションであった事、そして自分も加わってしっかりこの強いメンバーと逃げたいという気持ちからツキイチになる事は考えていなかった。
残り1周前で後ろから10人ほどの大きな追走が合流し、フィニッシュエリア手前でペースアップ。自分は脚がもう無く、ここでドロップしてしまった。
考察
1日目、2日目の状態を考えれば明らかに身体の感覚は良くなっているといえる。最後勝負に絡む完璧なパフォーマンスは発揮出来なかったが、やれる事はやった。反省があるとすればレースの展開に対する事よりも、挑む前の調整に関するトラブルを防止していればパフォーマンスを発揮出来ていたかもしれないという点だ。
stage4 東京
result 8
distance109km
climb 0m
目標
東京ステージは平坦の高速レースになるので自分としては逃げることに注力する。またホームストレート側が向かい風、バックストレート側が追い風だった為、確率的にはバックストレートでのアタックが決まりやすいのではないかと予想していた。
展開
スタートからアタック合戦の展開になり、数人が先行することがあるものの決まらない。入部選手を筆頭に基本的に後手を踏まないように入れ替わりで対応していく。 総合勢を除き大半の選手の意思が逃げにある状態だったので教科書通りに長引く展開となる。
一時間以上続くアタック合戦の末、入部選手含む逃げが決まる。自分は乗れなかったので次の展開に備えたが集団はスプリントに絞ってペーシングを開始。こうなると自分では分が悪いと感じていたのでスプリントが強い中島選手をリードアウトすることに。
集団ではクラブチームということもあり、集団後方での位置取りとなってしまった。前を目指すこともできたが、集団には自分含め3人という事もあり難しいと判断した。 残り二周のペースが上がる前にチームメイトを引き連れて中盤の位置をもぎ取る。
そこからは最後に向けてカオスになるとわかっていたので他チームの引き上げを利用し続け、ファイナルラップの半分地点(逃げを吸収したタイミング)で有力勢の後ろに着ける事に成功。決してペース自体は速くなかったので詰まる選手をパスしながらレイモンド選手(ukyo)や今村選手(bs)、沢田選手(spo)の後ろを取る。
最終コーナー手前でオーバーランが発生したものの集中して状況を把握できたのでパスすることが出来た。そのまま完璧には一歩届かないものの悪くない10番手辺りからスプリント開始。8位でフィニッシュした。
考察
逃げに乗れなかったことは悔しいが、集団スプリントに加わったのは思ってもみない面白い経験になった。今までは平坦でのスプリント力が無く苦手と思っていたが、位置取りや展開次第では全くノーチャンスと言う訳でもなさそうだ。もともと位置取りは得意なのでまた機会があれば挑戦してみたい。
総括
今年のtojは直前のトラブルも重なり、パフォーマンスを発揮できていない日が続いてしまった。これはどうしようもなかった点も素直にあると思うし、出来る限りの事は尽くしたものの現実としてはあってはならない事だと受け入れている。
最初の飯田ステージとの相性は決して悪くないし、富士山、相模原とプッシュできるステージは比較的多かった。なのでチャンスをモノにする以前に力が出なかった事は自分自身がっかりしている。
東京ステージに関しては逃げるプランが叶わなかったので臨機応変に作戦を変更して動けたと思う。もともと位置取りは得意で恐怖心はなかったので、今後のスプリントステージも諦める必要がないなという指標にはなった。
全体を通じてうまくいったレースにはならなかった。しかし学び事は多く、次に繋がるレースだったようには感じている。
4日間応援してくださった皆様、ありがとうございました。やはり観客の皆様に応援されると力が湧いてきて美しい時間だなと再確認する事が出来ました。引き続き努力を積んで参りますので、何卒宜しくお願い致します。
photo : kensaku sakai
コメント